『その好奇心はあられもないのか』

2023年07月22日（土）

　映画CLOSEを鑑賞しました。

今回ご縁あって福岡映画部 @fukuokaeigabu さんのお声かけによりこの作品の協賛をさせて頂くことになりました。ご縁を下さった石渡さん、本当にありがとうございます。

まさかA24の作品の協賛をする世界線に立つとは…大学生の時に映画研究部だった私に自慢したいです。

　物語は幼なじみのレオとレミを主軸に展開して行きます。

12歳という色々と狭間な歳の彼らが、新しく通い始めたスクールで否応なく変化せざるを得ない葛藤を丁寧に描いています。

なんとなく遊ばなくなったあの子、別に嫌いになったわけじゃないんだけど。

自分の学生時代を思い返しながら鑑賞しました。

（以下ネタバレあり）

　クラスメイトが二人の仲の良さを見て「付き合ってるの？」と言及するシーンがあります。

レオは否定しますが、「普通そんなにひっつかないわ恋人みたいよ」と言われるのをきっかけにレオはレミと距離をとりはじめます。

　子供の好奇心って凄いですよね。好奇心があるのはイコール生命力の強さと言っても過言ではないと思います。新しいことに挑戦する人はいつまでも若いです。

ただその好奇心が時には鋭利な刃物になるときもあります。

　また、自分の知らない、カテゴリ分けできない存在に遭ったとき、どうしても自分の知ってるもののなかでカテゴライズすることで安心するタイプの人も居ます。

カテゴライズした方は安心するかもしれませんが、勝手にカテゴライズされた方はどうでしょうか？

　私が大好きなアニメ作品、セーラームーンに出てくるセーラーウラヌスがセーラームーンに「あなたは男の人なの？それとも女の人？」と聞かれたときに

「君が思いたいように思えばいい」

と返答するシーンが最高に大好きなのですが、ウラヌスのようにクールに対応できるのも色々と詰んだ経験値の賜物であり、なかなか出来ることではありません。

　レミを失った後も必死に自分の日常を積み重ね続けるレオの姿は、人として強くありたい、真摯でありたい。と、どうにか大人になろうと足掻いてるようにとれました。

物語りの運びが急速ではない分じっくりとレミやレオ、その両親それぞれの気持ちに寄り添いながら鑑賞することができます。

作中の音楽や花畑、あざかやな色彩使いで視覚や聴覚もたのしめます。

何となくですが、ベニスに死すが好きな人はささる映画かと思われます。

　新装したKBCシネマにはみさこみさこさんの手がけた本作品のパブボードもありとても素敵でした！

さりげなくlgbtq関連のパンフレットも置いてあって多角的に作品を深めようとしているKBCシネマさんや福岡映画部さんのパッションが感じ取れました。

是非KBCシネマに脚を運んでみてください！

#CLOSE

#映画好きな人と繋がりたい

#KBCシネマ